« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »

2007年9月

2007年9月28日 (金)

撮影方法考案

撮影車両に使われるであろうキハ110系 撮影路線が決まったということは、撮影列車でどのように撮影するかを決めなくてはなりません。
釜石線なので撮影列車はキハ110系が考えられます。
通常のシミュレータの撮影では三脚か、吸盤を使ってカメラを前面ガラス前に取り付け、撮影する方向も真正面にカメラを向けて設置しています。
しかし、今回のSLシミュレータでは走行映像をそれぞれ機関士側と機関助士側に投影し、撮影方向も正面ではなく斜めに撮影しなければなりません。
ということは通常の撮影方法では無理です。
そこでTHE京浜急行で行われた"ForthVIEW"の撮影の時のように、前面貫通扉を開け放し、そこに土台を置いてカメラを斜め方向に設置して撮影するという方法を考えました。

貫通扉開けっ放し案

 

ここで問題が発生。
JRとしては、やはり貫通扉を開けっ放しで走るのは安全上に問題があるので、この撮影方法はNG。
しかし、貫通扉を開けないとカメラの露出操作などができません。
というわけで次に考えたのが貫通扉を開け、その部分に台座つきの鉄板を取り付け、一応前面は塞いだ撮影方法を考案。

鉄板土台案

 

しかし、やはりこれはコストがかかり過ぎるので却下。

ところで今まで上げられたカメラ設置案の画像で、カメラ設置位置に疑問を持たれた方がいらっしゃると思われます。
というのも、いままで考えていたカメラの高さは通勤型車両の運転士の目線位置。つまり蒸気機関車はもっと目線が高いのです。
というわけでカメラの設置位置を高くし、貫通扉も閉め、露出などはカメラの自動露出に任せるということで、次の撮影方法を考案。

カメラ外出し案

全体を見るとこんな感じ。

全体図

 

これならいけるでしょう。ということでこの撮影方法で提出。
しかし帰ってきた言葉は予想外にも。

 

「使用車両はキヤ28です」
実際に撮影に使われるキヤ28

 

えー…

…なんのために入念なキハ110のCGを作ったのかよく分からなくなりましたが、キヤ28に乗れるのはちょっと嬉しかったです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月27日 (木)

撮影路線決定

釜石線のD51からの展望 企画開始から1年ちょっと経過した2005年8月。そろそろ撮影路線を決定しなければいけません。
前回提案したのは釜石線、磐越西線、八高線他29路線。
選ばれる路線はJR東日本で風光明媚な場所を多く通る路線で、非電化路線で、SLの走っていた時代がある路線。
というわけで最終的に釜石線下りになりました。
採用理由は

1.D51を実際に走らせていて、昨年の実地検証でも利用された区間である。
2.「SL銀河ドリーム号」をD51で牽引していたことがある。
3.D51をこの線区で直近に走らせていることで、この線区でのD51の運転操作の詳細を得ることが出来ることが理由として挙げられる。
4.D51自体は上越線(高崎~水上)でも活躍しているが、上越線は電化区間であり、走行映像中に架線が映るため電車と変わらなくなってしまう。
5.上り列車の場合、釜石から足ヶ瀬までの上り勾配がきつく、D51単機での走行が無理であるが(上り列車はDE10が補機として先頭に連結されている)、下り列車では単独走行が可能であるため。

他には「都会から離れている」「駅間が適度に短い」「平坦なところや勾配のメリハリがある」ことがあげられます。
やはり直近までD51-498のイベント列車が定期的に走っていたということと、実際に添乗したことが大きいです。

ただ、やはり遠野から先は勾配が多すぎることと駅間が長すぎる場所があること、特に途中に延々とトンネルが続く区間や下りしかない区間があるため、全線ではなく岩手上郷までの採用としました。
撮影収録時期は秋までとして、田園風景、特に田んぼの稲が刈り入れられる前までに撮影することで決まりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月26日 (水)

投影実験

投影実験 休憩コーナーに置かれたプロジェクタ

投影中の様子

さて、ハの字に画面を配置するとして、その画面の大きさ、投影方法、実際の見え方がどうなのかを確認しなければなりません。
いきなり作って、やっぱり見えませんでしたではお話になりませんので。
というわけで実際にスクリーンをキャブの前に置いて投影してみることに。
キャブはもちろん交通博物館のD51-426。
閉館後にスクリーンを置き、休憩コーナーにプロジェクターを置いて投影。
場所的に投影は機関助士側のみですが大体の感じはつかめました。
さすがに大きなスクリーンを前に置くと迫力満点。これなら問題ありません。
実験は大成功でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月25日 (火)

シミュレータ仕様決定!

シミュレータの仕様決定 というわけで会議に会議を重ねSLシミュレータの仕様を決めました。
まず、画面の配置を左右にハの字で配置し、機関士側と機関助士側の窓からそれぞれ見れるようにすることで決定。
ハの字にすることによって機関士が窓から身を乗り出して前方を確認する時に違和感が無いようにしました。
さらにSL筐体を動揺装置に乗せ、前後左右に揺れるようにします。
というのも前回の釜石線での取材で、SLのとてつもない激しい揺れを体験してきて、これを再現しなければSLじゃない!ぐらいの勢いで決定されました。
また、投炭もただ石炭を投げ込むだけでなく、センサーを取り付け、投げ込まれた石炭の位置を感知。投げた位置によって蒸気の発生量も変えるという念の入れよう。
ボイラー内上部にライトを取り付け、石炭の燃え方で明るさを変え、燃え方を簡単に分かるように。
音声も至る所にスピーカーを設置して音源をリアルに再現。
水面計も実際に液体を注入し、勾配やカーブ、加速や減速で水面が上がったり下がったりするところも再現します。

また、シナリオも策定。
初級~上級などは自己申告として基本的にシステムは統一。
つまり初級でも基本的な加速方法はすべて行い、ブレーキ扱いを単弁のみで行えるようにする。(つまり初級でも自弁が使える)
なので実際に初級~上級での違いは走行区間の勾配具合のみの違いということになります。

つまり上級者に対しても初心者に対しても、蒸気機関車は簡単には動かないんだぞ!!
というのを、身をもって体験させるというコンセプトに決まりました。

みなさん、プレイ前はしっかり勉強して挑んでください(笑

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月21日 (金)

SL筐体はどうする!?

D51-498のキャブ

博物館にあったD51-426のキャブ

操作する社長

SLをやることは決まっているものの、シミュレータに使う蒸気機関車のキャブ(運転室)はどうするの?という問題がでてきました。
さすがに機関車のキャブを新製する訳にもいけません。さぁ大変です。
そこで目をつけられたのは交通博物館の山手線シミュレータの反対側にあったD51-426のキャブ。
そういえばそんなものもあったな程度の存在感しかなかったD51の輪切り運転室です。
交通博物館に設置されていた時は、ハンドル類を動かすことができる唯一に近いSLの運転室で、子供たち数人があちこちのバルブやコックを開けたり閉めたり、ある意味大人気な展示物でした。
このキャブをシミュレータ用に改造して、各種メーターを動作可能にし、キャブ自体も揺れるようにしたら確かにすごい。
動態復元というわけではありませんが、ある意味それに近い大躍進です。
しかし、長年の展示で各部が痛んでいるのでそれらも直さないといけません。
さらに焚口戸は指を挟むと大変なのでプラスチック製に交換するなど、安全対策も同時に施します。
メーターやコックなど、一部欠損しているものは新規取り付けになります。

さて、キャブはこれで問題なしとして、じゃあテンダー(炭水車)はどうしよう?という問題が待ち構えます。
テンダーだけの展示物なんて当然ありません。ましてや余っているテンダーなんてどこにあるんでしょうか?
ところがあるんです。
そう、サハリンから戻ってきて放置されてる北海道のD51達。
これを運んで直せば本物のテンダーが設置できます!

 

却下されました(あたりまえ)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月20日 (木)

企画会議 路線はどこに?

路線はどこに決まるのか!? SL取材で得た情報を元に鉄道博物館と企画会議。
機関士一人で運転できるモードと、機関助士を含めた二人で運転できるモードを提案。

1.機関士一人の初級モード
2.機関士一人の中級モード
3.機関士と機関助士二人の上級モード
4.機関士と機関助士二人のイベントモード

の4つ。
初級モードは加減弁とブレーキ弁のみ操作。平坦区間。
中級モードは普通の操作。やや上りを含めた平坦区間。
上級モードは二人で操作。かなり上りで長い区間。
イベントモードは全線運転。
といったところ。

また路線も釜石線、磐越西線、八高線など27路線を提案。

路線名 区間 距離(km) 駅数 所要 特長
五能線 東能代~川部 147.2 43 4時間 日本海沿岸沿いを走る。
花輪線 好摩~大館 106.9 27 2時間30分  
山田線 盛岡~釜石 157.5 30 5時間 山越え区間と三陸海岸沿いを走る
岩泉線 茂市~岩泉 8.4 39 50分  
釜石線 花巻~釜石 90.2 24 2時間10分 銀河鉄道モデル SL銀河ドリーム号
大船渡線 一ノ関~盛 105.7 25 2時間40分  
北上線 北上~横手 61.6 17 1時間20分  
陸羽東線 小牛田~新庄 94.1 27 2時間 山越え区間
米坂線 米沢~坂町 90.7 19 2時間40分  
磐越西線 郡山~新津 176.3 44 3時間40分 SLばんえつ物語号、郡山会津路号
只見線 会津若松~小出 135.2 38 4時間40分 山の奥地、豪雪地帯を通る
水郡線 水戸~安積永盛 137.5 35 3時間10分  
飯山線 豊野~越後川口 96.7 31 2時間40分 千曲川沿いを走る
小海線 小淵沢~小諸 78.9 31 2時間15分 日本最高地点と高原鉄道
津軽線 中小国~三厩 24.4 7 36分  
大湊線 野辺地~大湊 58.4 11 1時間 平坦で駅間距離長い
八戸線 八戸~久慈 64.9 25 2時間  
男鹿線 追分~男鹿 26.6 9 40分  
気仙沼線 前谷地~気仙沼 79.4 23 2時間  
陸羽西線 新庄~余目 43.0 10 50分 SL C11もがみ号
石巻線 小牛田~女川 44.9 14 30分  
左沢線 北山形~左沢 24.9 10 40分 トロッコ列車運転
磐越東線 いわき~郡山 85.6 16 1時間40分 阿武隈山を越える
烏山線 宝積寺~烏山 20.4 8 45分 平地
八高線 高麗川~倉賀野 60.9 15 1時間30分 山間部
久留里線 木更津~久留里 32.2 14 1時間 田園風景
上越線 高崎~水上 59.1 13 1時間 平地と山岳 SL奥利根号

どこも特徴があって捨てがたい。
はてさて実際の仕様はどう決まるのでしょうか?

ちなみに当初は機関士と機関助士の練習機も提案していました。機関助士の練習機は釜と石炭しかないすごい練習機です(笑)
ほかにも103系を丸々一両使い、実際に車輪が回るシミュレータも提案しました。
もちろん諸々の理由で却下されました(あたりまえ)
でも103系丸々シミュレータ、やりたかったなぁ…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年9月19日 (水)

釜石線SL取材

SL銀河ドリーム号のD51-498 SLを作ることが決まったものの、うちの会社は電車や気動車などしかシミュレータを作ったことがありません。
電車ならノッチ曲線を元に計算すれば本物と同様に動きますが、SLにノッチ曲線なんてありません。
そもそもSLがどのような手順で走っているのかも、誰一人としてはっきりと知っている人はいません。
とりあえずSL関係の解説書や図鑑などを読み漁ってみたものの、仕組みはなんとなくわかっても、実際にどう作用するのか、どう作用させているのかがわかりません。
というわけで百聞は一見にしかず。
じゃあ実際のSLに添乗してみればいいじゃないか!ということになり、実際のSLに添乗することに。
そう、JR東日本所有のD51-498です。
2004年の6月24日に運転するSL銀河ドリーム号の前日試運転にスタッフ二人が添乗しに行きました。
関東近辺では秩父鉄道や大井川鉄道、真岡鉄道などでSLが走っていて、スタッフもそれらのSLは見たことがありますが、さすがにこれほど巨大な動くSL(ましてやミカド型)を見るのは初めてです。
興奮も冷め遣らぬ状態ですが、今回の取材目的は乗務員の仕事内容の確認。また、実際の走行中のSLの揺れ具合などを調査する目的があります。D51に萌え萌え言っているだけは仕事になりません。
蒸気機関車は機関士と機関助士の二人で動かします。それぞれに自分の仕事があり、それぞれが相手の動作を確認して対応します。
つまり機関士は機関助士の負担にならないような運転を心がけ、機関助士は機関士の蒸気使用量に合わせて蒸気を作り出します。
それでいて決められた自分の仕事もきっちりこなさなくてはいけません。蒸気機関車を動かすのはとてつもなく大変なのです。
特に大変なのは走り出し。逆転機を回して加減弁を引き、動き出したらすぐに逆転機を戻しドレイン開放などなど、空転をさせないように細心の注意を払い走り出します。
これらを30秒程度で完了させなくてはいけないのです。
なんだこの作業量は!
電車ならマスコンハンドルを手前に倒すだけで走るというのに!!
添乗していて次々に判明する作業量の多さ。
運転士の絶妙な加減弁・逆転機の扱いや、機関助士の蒸気バルブの開放タイミング、投炭のタイミングなど、分からないことだらけです。
なんでそのタイミングで行うのかさっぱりです。

…こんなもの、シミュレートできるのだろうか…
いや、来館者が運転できるのだろうか…

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年8月 | トップページ | 2007年10月 »