« すごいことになっている仮設シミュ | トップページ | 最後の仕上げ!機関士さんチェック! »

2007年10月11日 (木)

博物館で初動作!

ついに完全体になったSLシミュレータ

2007年初夏、音楽館から機材がすべて搬出され、大宮の鉄道博物館内にあるSLシミュレータ筐体と合体しました。いよいよSL筐体で動かせる状態になったというわけです。
前回の視察で無かったプロジェクタが左右とも埋め込まれ、ガランとしていたキャブにはハンドル類がしっかり取り付けられています。
やはり一番目立つのはその大画面に映し出された巨大な走行映像。運転席に座ると実際の蒸気機関車に乗っているかの状態です。撮影方法が完璧に成功だったことが証明されたということです。
さらに、特徴的なのは動揺装置による揺れ。同じ実物運転台シミュレータでも揺れると揺れないとでは明らかに揺れるほうが臨場感が増します。この揺れ方も高崎でのD51取材における揺れのデータ化、そして動輪の回転の仕方などによる物理的シミュレートの揺れをプラスした、超リアルな揺れを再現しています。さすがに高速域での本物並みの激しい揺れは振り落とされたら危険なので再現していませんが、抑えた揺れでも相当なリアリティをかもし出しています。通常の分岐器やカーブなどの揺れの他、加速・減速で起こる揺れもあり、特に凄いのは蒸気機関車が空転した時に小刻みにガタガタガタッと揺れる前後衝動。キャブについている窓ガラスがガタガタと物凄い音を立てるので空転しているかどうかが(危機感を持って)直感的にわかるようになっています。
また、10個のスピーカーから出る音は圧巻。まさに本物のD51。動輪の回転状況に合わせた各種蒸気音の再現などは凄いの一言です。しかも低速域と高速域でのドラフト音の違いや、加減弁・逆転機ハンドルでの蒸気供給量での音量差も完全に再現。汽笛も数段階に別れ、汽笛ペダルの踏み具合で音の強弱が可能になっています。

運転席からの様子各種圧力計

さて、こちらがキャブ内の状態。左の写真が運転席からの様子、上の写真が各種圧力計とバルブです。
速度計下にある左右に取っ手の付いてる黒いハンドルが逆転機ハンドルです。コレを回すことによって出力を調整したり、機関車の前後方向を決めます。車で言うところのギアかクラッチに当たるようなもの。ちなみに写ってはいませんが、上の写真の左に加減弁があり、それを手前に引くと蒸気が送り込まれて加速します。車で言うとこのアクセルに当たります。
左の写真右側に写っているのがブレーキハンドル。電車と違って二つ付いていて、上のハンドルが単独ブレーキ弁で機関車単体のブレーキ扱いをし、下のハンドルが自動ブレーキ弁で列車全体のブレーキ扱いをし、主にこちらを使います。
このブレーキ、アホみたいに利きません。自動ブレーキは電車でおなじみの電気指令式や電磁直通と違い、利き始めるまでに物凄い時間がかかります。というのも自動ブレーキは前方の車両から順次効き始めるため、編成全体がブレーキをかけ始めるまでに時間が必要だからです。おまけに弱い圧力だとまったく減速しない上、圧力を強めてブレーキがかかり始めるとあっという間に急停車します。さらに利き始めるのも遅ければ、ブレーキを抜くのも時間がかかります。そのくせ一旦抜け始めると電光石火で抜けます。まるでじゃじゃ馬です(笑)
多分、蒸気機関車を走らせることよりも止めることのほうが大変だと思います。
右の写真の真ん中にある圧力計がボイラー圧力計です。14kg/cm^2ぐらいを目安にしてください。圧力が15を超えるようだと安全弁が吹き、シューというやや大きめな音がなり続けます。走っている際も加減弁や逆転機を満開に近い状態にしているとあっという間にボイラー圧力が下がってしまうので、省エネ(?)運転を心がけましょう。

ノリノリで運転する社長 まるで熟練の機関士?

会社で運転が出来るようになって以来、よく運転しているためかなり上手くなっている社長。
ちょっとやそっとでは空転しなくなりました。
ただ、やはり釜石線は勾配路線。宮守駅付近の連続25‰勾配は相当の難所です。下手すると坂の途中で立ち往生。そのまま走らせることが出来なくなってしまう可能性もあります。そのため、勾配に入る前までに速度を上げておき、勾配に入ったら空転しないぎりぎりの出力を探り、逆転機で調整し続けることを要求されます。もし空転してしまったら即座に加減弁を閉じ、空転が止まるように手配しましょう。どうしても坂道で空転が起きて加速できなくなった場合は、砂まきコックで砂を線路上に撒き、粘着係数を上げて加速するという最後の手段もあります。(一旦坂道で砂を撒くと、勾配が終わるまで撒き続けないと空転してしまうという弊害もありますが…)

ちなみにこれら宮守駅付近は上級者用区間です。腕に自身のある人だけどうぞ(笑)

|

« すごいことになっている仮設シミュ | トップページ | 最後の仕上げ!機関士さんチェック! »

SLシミュレータ開発記」カテゴリの記事

博物館」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1616368/43290734

この記事へのトラックバック一覧です: 博物館で初動作!:

« すごいことになっている仮設シミュ | トップページ | 最後の仕上げ!機関士さんチェック! »