« 鉄道博物館初視察 | トップページ | 博物館で初動作! »

2007年10月10日 (水)

すごいことになっている仮設シミュ

物凄い状態の制作室

シミュレータ作業も順調に進み基本的な部分は大体完成間近。今回はそのシミュレータ制作室の様子。
前回の搬入時には無かった機器類も増え、制作室の中は大変なことに。管理用のモニタや、速度計、水面計、投炭センサー、火力ランプなどが追加されたため足の置き場もないぐらいに設置されています。

 

速度計

まずは速度計。
蒸気機関車の速度計は電車と違い、動輪の回転数をロッドを使って直接伝え、その回転数から速度を割り出します。速度計の中身も電気的な物は一切無く、あくまでも機械式時計と同じようなシステムで針を動かします。速度計の中身が時計と同じなので、動き出すとカチコチなります。しかもこの音が割りと大きい音なので、要注意です。
速度計は一定時間の平均速度で求められているので、速度変化が激しい場合は正確な速度がでません。わりと大雑把に動くのでここも要注意です。

 

投炭センサー

次に投炭センサー。
前後左右に豆電球のようなセンサーが付いている枠で、この中に石炭が入るとその位置が割り出されるシステムです。石炭には投炭される場所によって燃え方が変わります。通風の良い焚き口戸側はよく燃え、奥は燃えにくくなっています。そのため石炭が奥に多すぎると燃えにくく、逆に手前が少なすぎると温度が上がりません。左右も含めて満遍なく投炭するのがコツです。ただ、あまり大量に石炭を投炭しすぎると盛られた石炭でセンサーを遮ってしまい、石炭が投炭され続けていると判断してボイラー圧力が大変なことになってしまうので気をつけてください。

 

火力ランプ

これは火力ランプ。
燃え方にあわせてランプの点灯具合を変え、釜の中の演出をします。

 

水面計

最後に水面計。
ボイラーの中の水面の位置を表します。これが意外と重要で、ボイラー内の水が少なすぎると高温の釜があらわになってしまうため火室内壁が熔けてしまいます。そのため水は常に85%前後を保つようにしなくてはなりません。ずっと焚き続けているとボイラー内の水は減っていくので適宜注水器か給水ポンプで水を供給してください。また、水面は勾配でも変わります。上り勾配ではボイラーが斜めになるため水が手前に溜まり、水面が上がります。逆に下り勾配では水が前方に溜まるため水面が下がります。上り勾配で水面が高いからと安心していると、下りで大変なことになるので気をつけてください。

難しいホワイトボード

おまけのホワイトボード。
蒸気機関車をシミュレートするための記述なんですが、何がなんだかさっぱり。
しかしそのさっぱりな記述が物凄い計算をして機関車を動かしていることを語っています。
蒸気機関車で重要なのはボイラーの圧力。圧力が無いとシリンダーに送り込まれる蒸気も無くなり前に進まなくなってしまいます。じゃあ火をがんがんに焚いて水を供給して蒸気をいっぱい作ってボイラー圧力を維持すればいいのかという問題でもありません。
蒸気機関車にはボイラー圧力の他、ボイラー内の温度も重要です。ボイラー内温度が低くなると膨張率の少ない蒸気が作られるため、ボイラー内圧力が高くてもシリンダー圧力が低くなります。膨張率が低いとシリンダーに入り込む蒸気量も少なくなるためです。そのため加減弁を満開にしても速度が出なくなったりします。ボイラーの温度が低くなる要因は水の供給しすぎです。いくら給水暖め器を通って熱湯になったとしてもボイラー内の温度よりは低い以上、供給し続けると温度が中和して低くなってしまうのです。ボイラー内温度は200~210度ぐらいが適正です。また、石炭を入れ続けても中々火がつかないので、適宜投炭をやめ火がつくのを待ちましょう。

ちなみにこの数日後、機材は再び音楽館から搬出。鉄道博物館のSL筐体と合体しました。いよいよあの筐体で動かすことができるようになります!

|

« 鉄道博物館初視察 | トップページ | 博物館で初動作! »

SLシミュレータ開発記」カテゴリの記事

博物館」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1616368/43290736

この記事へのトラックバック一覧です: すごいことになっている仮設シミュ:

« 鉄道博物館初視察 | トップページ | 博物館で初動作! »